にこにこ通信 144号 ~コロナ、はよなくなったらええのになぁ~
今年の桜は、例年よりも一週間くらい早く咲いて、にこにこのシンボルツリーの八重桜も今が満開です。
三月から新しくデイサービスを利用されているシズさんとエイさんは、スタッフと一緒に花見をされて、それぞれ桜と共に写真を撮られました。プリントした写真は、にこにこの壁に張り出しましたが、お二人とも持って帰りたいとのことで大事にカバンに入れられました。
お二人は、ごきょうだいでお姉さんのシズさんは、弟のエイさんの事をいろいろと気にかけていらっしゃいます。エイさんもシズさんの事をとても信頼されている様子です。
ご自宅では、ほとんど一日中寝て過ごしているとおっしゃっていたエイさんですが、先日、シズさんがスタッフと散歩に出かける時に「一緒に行こう」と声をかけると、黙って立ち上がられて三人で出かけられました。時には、気が向かずに座ったままの事もありますが、そんな時にはシズさんは、公園で摘んできた小さな草花をエイさんに手渡された事もありました。
昨年から今年にかけてにこにこでは、利用者の方が入院されたり、亡くなられたりして寂しかったけれど、春と共にお二人が来られて、またにぎやかな日常が戻ってきた感じです。
週に三回のご利用ですが、皆さんと一緒に体操をしたり、歌を歌ったり、カルタやトランプなどのゲームをしたりして過ごしていただいています。でも、新型コロナウイルスの感染予防のために座る席の距離をとったり、マスクをつけたまま歌を歌ったりしています。
体操は、最近にこにこで取り組んでいるのはアマビエ体操です。市役所の介護福祉課からいただいたDVDを、見ながらやっています。アマビエというのは疫病をやっつけるという妖怪で、アマビエと一緒に楽しくダンスのような体操をして、コロナをやっつけようというものです。シズさんもエイさんも画面をみながら熱心に体を動かされています。
「コロナ、はよなくなったらええのになあ」 「ほんまやなあ」という会話もマスク越しです。
以前は、みんなで一緒にドライブしたり、花見などに出かけたりしていましたが、それもなかなか簡単ではなくなってきて、庭の桜を見物したり、お出かけは近くの公園への散歩くらいしかできなくなってきました。こんな時だからこそ、部屋の中での過ごし方もいろいろ考えて、景色のきれいな本を一緒に眺めたり、おいしそうなお料理の写真を見たり、シズさんやエイさん、そして他の利用者さん達にとって、居ごごちのよい居場所になるように工夫していきたいと思っています。
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