にこにこ通信 155号 ~アユくん高等部卒業 新たな生活スタート~
小学3年生の頃からにこにこを利用しているアユくんは、今年の3月に高等部卒業の日を迎えました。学校生活最後の一年は、新型コロナウイルスの影響で何度も休校や学級閉鎖となり、通常よりも登校する日数が少なかったですが、当日は無事卒業式に出席して卒業証書をもらうことが出来ました。
4月からはグループホームにこにこへの入所を予定しているアユくんですが、現在はにこにこでショートステイを利用しており、グループホームの入所者のヒロさんとは顔なじみです。
アユくんがにこにこを利用し始めた頃は、一緒にいるスタッフの手をつねったり、手の届かない高い所に物を放り投げたり、机の上に置いた自分のお弁当を床に払い落としたりするなど、今では考えられないくらいやんちゃでした。そして、その頃からヒロさんとは仲良しで、年齢は少し離れていますが、二人でくっついて遊ぶ姿をよく目にしました。
大きくなった今でもアユくんとヒロさんは変わらず仲が良く、アユくんがヒロさんの手を持ってスタッフの頭や背中をポンポンと叩くいたずらをしたり、わざとオナラやゲップを出してお互いに笑い合ったり、手を繋いだりしてコミュニケーションをとっています。また最近では、ヒロさんにお薬の入ったコップを手渡して飲んでもらい、飲み終わったコップを洗い場へと持って行ってくれたりしています。
その他にもアユくんは、机拭き、食事の配膳、掃除機掛け、洗車、消毒用のペーパータオル折り、道端のゴミ拾い、焼き芋販売の準備・配達・片付け・ビラ配りなど、いつもたくさんお手伝いをしてくれています。時には自ら事務所の前までやって来て、スタッフから「これを〇〇さんに渡して来てくれる?」とお願いされると、受け取ったものを持って元気よくその人の所へ向かって行きます。そして、頼まれたものを渡し終えると、再び事務所の前まで戻り、他に手伝うことはないのかと言わんばかりにじっとその場で立ち尽くし、スタッフの様子を伺っているというようなことが何度かありました。
お手伝いが大好きなアユくんにはいつも助けられていますし、お礼を言われるとアユくんは少し嬉しそうにします。「またお手伝いしてね」と言うと、「うん!」と元気に返事をくれます。
春からは、学生ではなく社会人として、お手伝いではなく仕事として、アユくんの新たな生活がスタートしますが、慣れ親しんだお友だちやスタッフと一緒により充実した日々を過ごしてもらえるように、これからも支援を続けていきたいです。
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