にこにこ通信 176新年号
新年あけましておめでとうございます。昨年をふり返ってみて、私たちの暮らしは良くなったでしょうか。生活に希望が感じられる一年だったでしょうか。
世界を見れば、ロシアのウクライナ侵攻の停戦の兆しは見えず、パレスチナではイスラム抵抗運動ハマスの越境攻撃から始まったイスラエルとの戦争は激しさを増し、アメリカの支援を受けたイスラエル軍の圧倒的な力により、完全封鎖されたガザ地区は、「子どもの墓場」と言われています。いつの時代も戦争は憎しみの連鎖を生み、多くの子どもたちが犠牲になっています。私たちは、遠い国の戦争とみるのではなく、パレスチナで今も続いている大量殺戮を即時やめさせるよう、イスラエルへの働きかけを日本政府に求め続けなければなりません。
気候変動の影響により、大きな被害も生まれています。9月には、北アフリカのリビアで大雨によりダム2基が決壊して洪水が発生し、4000人を超える死者が出ています。熱波に襲われたギリシャでは、大規模な山火事が発生しました。世界気象機関の発表によれば、昨年は世界の平均気温は観測史上で最も暑い年でした。国内でも、昨年の夏(6月~8月)の平均気温は気象庁の統計開始以降で最も高かったと発表されていました。温室効果ガスの削減は、待ったなしの状態です。
こうしたなかで、夏の電力不足を口実に、停止中の原発の再稼働が進められており、廃炉作業が進められている東京電力福島第一原発では、漁業関係者との「漁業関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」との約束が無視され、処理水の海洋への放出作業が始まりました。これから環境にどんな影響が出てくるのか、「始まったから、しかたがない」ではなく、しっかりと関心を持って見守っていかなければなりません。
また、昨年は熊の被害が多発しました。もともと熊は慎重な動物で、人里に出てくることはないのですが、高齢化と過疎化によって放置された畑に餌があることを学習し、餌を探して山から下りてくることがあります。そこで人間に出くわして結果的に襲ってしまうことになります。熊も過疎化によって生まれた農山村の荒廃の被害者なのかもしれません。
新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が季節性のインフルエンザと同じになり、様々な規制がなくなって、以前の日常が戻ってきました。
戦争や気候変動、政治と金の問題、物価高と格差が広がる社会等あまり希望を見いだせない昨年でしたが、デイサービスセンターにこにこの利用者さんたちは、元気に暮らすことができました。
ここ数年、事業としては大きな変化はありませんが、それぞれの利用者さんへの支援について課題を全職員が共有して支援してきました。
2022年12月に起こった、デイにこにこと同じように障がいがある児童を支援する事業所に通所する中学1年生の溺死事故が昨年11月に報道され、運営会社代表等が業務上過失致死容疑で逮捕されました。亡くなった中学生には行動障害があり、水への強いこだわりもあったそうです。デイにこにこにも行動障害があり、何かに強いこだわりを持つ児童が通所しており、そんな児童には、突然の飛び出しへの対応等の危険回避と、こだわりを否定するのではなく様々な生活体験を積み重ねてほぐれていくように支援をしています。パニックになって突然走り出す児童もいますので、危険回避は一番大切です。報道によれば、親との約束であった送迎時の職員の複数配置もされていなかったとの事。
昨年は、障害児支援の事業所の事故や虐待が増加し、不正請求も相次いだ年でした。
私たちは、物事がうまくいかなければ力で相手を押さえ込もうとしがちです。それが、虐待を生み、大きくは戦争になります。
デイにこにこでは、今年も笑顔と優しさを大切にした支援につとめ、そこで築かれる豊かな関係で利用者さんを支えていければと考えています。
そして、毎週水曜日に販売している焼き芋が、「糖度60度のにこにこの焼き芋、食べたら甘くて皆がにこにこする」ことをめざして、今年も頑張っていきたいと考えています。
皆さん‼菟田野児童館で毎週水曜日の午前11時から午後1時まで販売していますので、ぜひ一度食べに来てください。にこにこ😊したスタッフがお迎えいたします。
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