にこにこ通信 50号
大和高原に位置する宇陀市の秋は、ひと足早く訪れます。鳥見山の紅葉や大願寺のイチョウなどが、赤や黄に色づいて、デイサービスセンターにこにこ利用者の高齢の方や子どもたちは、晴れの日を選んでは、紅葉見物に出かけます。
山々が例年にも増して美しく色づいた11月23日、宇陀市菟田野人権交流センターで「みんなで遊ぼう会」という宇陀地域の障がいをもつ子どもや保護者の交流会が催されました。
「元気に体を動かしましょう」と体育館でバルーンや音楽等を使って体遊びタイムを楽しんだり、スーパーヨーヨーのパフォーマンスを見たり、ボウリングやストライクアウト、宝つりやスーパーボールすくいなどで遊んだあとは、焼きそば、たこ焼き、わたがし、豚汁などうだ地域の福祉事業所が出す模擬店でお腹もいっぱいになりました。
主催は、宇陀市・宇陀郡障害者地域自立支援協議会子ども支援部会で、宇陀地域の事業所、行政、明日香・二階堂・高等養護の先生方や二階堂育友会、地域の社会福祉協議会、民生児童委員やボランティアの方などがスタッフとして参加しました。
特別支援学校に通う子どもやその保護者だけでなく地域の学校に通う障がいをもつ子や保護者、地域の学校の先生方も参加されとてもにぎわいました。
朝から少し雨が降ったために、子どもたちの参加は昨年に比べて若干少なかったのが残念でしたが、子どもたちは広い会場で、のびのびと走り回って楽しんでいました。
久しぶりに出会った子どもたち(かつてのにこにこ利用者)は、身長が伸びていたり、大人っぽくなっていたりして、とてもうれしく思いました。
今年は、たくさんの地域の方が参加してくださいましたが、なかでも年配のボランティアスタッフの方が、豊かな経験を生かして、子どもたちを上手に遊ばせてくれたり、積極的にイベント運営に参加していただけたことは、今後の地域づくりに向けた大きな成果になったことと思います。
また、展示・相談コーナーでは、夏休みのにこにこの部屋の案内、各事業所の紹介、二階堂・明日香養護学校の工夫を凝らした手作り教材が展示され、相談の受付も行いました。
数件の相談があり、相談支援センター心境と相談支援事業所にこにこが対応しました。相談を終えて帰られる保護者の方の表情が、少し明るくなっておられたのが、印象的でした。身近なところで困りごと、不安なことなどをいつでも気軽に相談し、アドバイスをもらったり、さまざまな支援につなげてもらったりできること、そして安心して安全に生活していける社会システムづくりが本当に大事であることを再認識しました。
宇陀地域には特別支援学校や地域の特別支援学級に通う子どもたちが約100人住んでいるということです。
障がいをもつ人もない人も地域で助け合いながら、自分らしい暮らしを実現していくために「みんなで遊ぼう会」のようなイベントなどもきっかけにしながら、地域に支援の輪を広げ、多様なサービスが提供できる事業所をさらに増やし、支援者一人ひとりの力量を高めていくことで、すべての子どもたちが一人ひとりの特性に応じたサービスや支援が受けられるような、そんな支えあうまちづくりのためにさらに力を注いでいきたいと思います。
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