にこにこ通信 52号
デイサービスセンターにこにこは、介護保険を利用されている高齢者だけではなく、生活介護を利用されている障がい者の方や、放課後等デイサービスを利用されている子どもたちも通っています。
特別支援学校へ通学しているヒー君も、その一人です。彼は、小学部2年生でとても活発な少年です。独特のこだわりがあり、部屋や車の中ではソックスを脱いでしまいます。どんなに寒い日でも素足で部屋の中を走り回っています。また、着ている服が少しでも濡れるとその服だけでなく、下着まで全部脱いで素っ裸になってしまいます。服を着せようと追いかけると、楽しそうに逃げまわります。そして、一度脱いだ服は二度と着ないので、何着かの服をにこにこで預かっておいて彼の気に入った服を着てもらうのですが、裸の状態がうれしいのか楽しいのかなかなか服を着ません。そういうことが、一日のうちで何回もあります。彼なりのコミュニケーションのとり方なのかなとも思いますが、この寒い時期、裸の少年を追いかけるのはなかなか大変なものがあります。
また、ヒー君は音にとても敏感で、気になる音が聞こえてくると耳をふさいでいますが子どもむけの音楽は好きで、繰り返し聞いています。彼の強いこだわりにつき合いながら、少しずつでもこだわりが少なくなるように支援していければいいなあと、考えています。
生活介護を利用されているタケさんは、60代の男性で公務員を40年間されていた方で、週5回デイサービスを利用されています。
若い頃、河内音頭の音頭取りをしたこともあるタケさんは、毎日のカラオケタイムが何よりの楽しみのようです。得点の出るカラオケで100点を出すのを得意としていらっしゃいます。とても面倒見がよく明るいタケさんは、いっしょに利用されている高齢者や子どもたちにも優しい心遣いをしてくださいます。その心遣いが、逆におせっかいになることもあり、子どもたちに嫌がられるという場面もあります。
平日の午後、子どもたちが「ただいま」と学校から帰ってくるとカラオケやゲームを楽しんでいらっしゃる方々が「おかえり」と迎えてくださり、子どもたちは家へ帰るまでの数時間をにこにこで過ごします。
本当の家族ではないけれど、さまざまな年代の人たちが一緒に過ごすことでお互いに良い影響を与え合っているのではないかなと思っています。
この個性的な利用者の方々からいろいろな刺激を受けながら、私たちスタッフも成長していけるよう日々努力を重ねてまいります。
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