にこにこ通信 76号 ~利用者自ら選択し決定できる過ごし方をめざして~
デイサービスセンターにこにこは、高齢者、特別支援学校へ通う子どもたちや知的しょうがい、精神しょうがいの大人の方が利用されています。
レクリエーションの時間には、さまざまな個性をもった人たちがいっしょにカラオケを楽しんだり、工作をしたりゲームで盛り上がったりします。
みなさん、それぞれの時間の楽しみ方をされていますが、ひとり暮らしの方はにこにこでいろいろな方と会話をしたり、たくさんの方々と大きなテーブルを囲んでの昼食をとても楽しみにされています。毎回「おしゃべりしながら、食べるのはおいしいわあ」と喜んでいらっしゃいます。一人で食べるのが難しい方には、スタッフが手伝いながら食べていただきますが、なるべく一人で出来るように声かけと介助を行っています。
また、みんなでやる体操もみなさんが楽しみにされているひとときです。昔懐かしい童謡を歌いながら、手をのばしたり、足をあげたり、なかなか思うようにできずに、思わず笑ってしまうのもリハビリのひとつです。
家ではちょっと難しくなっておられる方も多い入浴ですが、スタッフが見守りや介助をして、一人ずつ安全に、安心して入浴していただいています。見学に来られた方々がよく「へえ~」と驚かれるのは、一人ずつお湯を入れ替えて、入浴をしていただいていることです。「そら、気持ちええわ」と言っていただいています。
学校が休みの日や放課後に利用している子どもたちには、写真やタブレットなどを使って、その日に何がしたいのかを自分で選んで自分で決められるようにしています。
先日は、高等部3年生のアヤちゃんと2年生のアヤカちゃんが、「みんなのおやつを作りたい、焼きドーナツを作りたい」ということで、パソコンでレシピを探し、材料の買い物に行き、その日の人数分の材料の計算をして、材料を量り、型抜きをし、焼き加減を見て、すべての作業をスタッフがつきっきりでしましたが、見事にレシピの写真とほぼ同じドーナツを焼いてくれました。その日の利用者の方々に喜んでもらって、大満足の二人でした。
しょうがい特性に応じた目標にそって、自己選択・自己決定が当たり前にできるようになることや、それぞれの子どもが自分の強みを活かし、楽しみながら学んでいく支援を私たちは、目ざしています。
一人ひとりの方の想いに寄り添いながら、その日その場所にいっしょにいらっしゃる方々が楽しく交流できるように、心配りをしています。そのためには介護技術はもちろん必要ですが、的確な判断力や自分も楽しめる余裕も大切なことだと考えています。
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