にこにこ通信 79号 ~子どもたちの成長を感じた夏休み~
今年の夏もにこにこは、夏休み中の小学生から高校生の子どもたちが楽しく過ごしました。今年、ヒロくんと彩ちゃんは目標を持って過ごすようにしました。
ヒロくんの夏休みの目標は、ひとりでご飯を食べられるようになろうというものでした。今までは、介助者に食べさせてもらったり、スプーンに入れてもらって食べたりしていましたが、ひとりでスプーンを使って食べられるように練習をくりかえしました。
私たちも、ヒロくんが食べ物をすくいやすいように深さがあるお皿を用意したり、楽しく食べられるように声をかけたりするなどの支援を気長に続けてきました。
毎日のお弁当の時間に、繰り返し練習をすることで夏休みの終わりには、ヒロくんはひとりで食べられるようになってきました。まだ、毎回というわけにはいきませんが、今までのように介助者がつきっきりで、食べさせるということではなく、介助者もいっしょに食事をできるようになりました。また、食べ終わったお弁当箱を台所に持って行って、「洗ってください」という意思表示もできるようになりました。一つの目標を達成することで、ヒロくんの顔つきも変わってきたように感じます。
そして、彩ちゃんの目標は、みんなのおやつを作るというものでした。夏なので、冷たいおやつを作ろうと、オレンジゼリーとフルーツ白玉を作りました。
作りたいもののレシピを紙に書いて、材料を買いに行き、レシピに沿ってスタッフといっしょに作りました。オレンジゼリーの時は、朝、作ってからおやつの時間までちゃんとできているか、おいしくできているか何度も冷蔵庫をのぞいてみたりしました。
フルーツ白玉を作った時は、白玉だんごを作るのは初めてだったので、スタッフに教えてもらいながらていねいに作ることができました。
オレンジゼリーはきれいに出来上がり、フルーツ白玉のおだんごもつるりとおいしくでき、みなさんから「おいしいわあ」と言ってもらって、彩ちゃんは自信を持ったようでした。レシピを持って帰って、オレンジゼリーもフルーツ白玉も家でお母さんと一緒に作ったそうです。「おかあさんに教えてあげてん」とうれしそうに話してくれました。
卒業後の生活を考える時期に来ている2人にとって、目標にむかって具体的に動き達成できたことが、大きな自信になったように思います。この夏をいっしょに過ごすことによって、私たちも少し成長したように感じています。
子どもたちが自分で考えた目標にむかっていきいきと行動していけるように、これからもいろいろな面で関わっていきたいと思っています。
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