にこにこ通信 89号 ~先輩を見習い、より良い介助・支援を~
ようやく宇陀に秋が訪れました。
昨年、獣害の影響で、根こそぎなくなってしまった仏隆寺の彼岸花も、地域のボランティアの方々の手によって植えつけられ、以前に比べて数は少なくなりましたが、ちらほら咲き始めました。
にこにこでは、旬の食材を使った昼ご飯をご用意するようにしていますが、農家をしている利用者さんからいただいた秋の新鮮な野菜や、子どもたちが汗水流して収穫したジャガイモ、サツマイモなどを使って、調理員が健康管理にも気を配り、愛情込めて作ってくれています。
利用者の中でも一番古株のタケさんは「ここの売りは料理や!」と太鼓判を押してくださり、今年6月から利用を始めたニューフェースのサチさんも「今まで母が作るハンバーグが一番おいしいと思っていたけど、ここのハンバーグを食べて私のランキングが変わりました」とおっしゃっています。
同じく6月からにこにこのスタッフとして働きだした私は、介護職員初任者研修を6月初旬に終了したばかりで、緊張と不安でいっぱいでしたが、勤務後初めて食べた昼ご飯は、顔がほころび自然と笑顔になりました。
レクリエーションは、スタッフがそれぞれ工夫して行いますが、その場がぱっと明るくなり、笑いが絶えず、利用者さんだけでなくスタッフもリフレッシュしています。あるスタッフは「利用者さんと一緒に自分自身も楽しんでさせていただくことを心がけています」と言っています。
手芸やクラフトのレクリエ―ションでは、フェルトを使ってポケットティッシュケースやバラのコサージュなどをつくり、利用者さんに「かわい~」「きれ~い」「これ花びらっぽいね~」などと喜んでいただいています。
入浴介助では「もちろん事故のないように入っていただくことも大事やし、自分がこうしてもらえたら気持ちいいやろなと思うことをさせていただいています」と先輩スタッフが語り、利用者さんのエイコさんは「朝から気持ちよくお風呂に入れていただいてもったいない」とおっしゃり、手を合わせてくださいます。
私が携わるようになった仕事は、高齢の方のデイサービスと障がいを持つ子たちの支援ですが、まず利用者の皆さんとしっかり信頼関係を築きたいと思っています。とくに自閉症の子どもさんはその日その日が違い、穏やかに過ごすことができたり、急に走り出したり、感情が乱れたりすることもあります。その一人のひーくんの支援にたずさわり、日々さまざまなことに直面しますが、先輩職員から「次に何が起きるか常に先の予測を立てておく」「支援される方は介護職員の対応でその日の様子が決まる」とアドバイスを受け、試行錯誤をしながらより良い支援をめざしています。
先輩を見習いつつ、人と人とのつながりを大切に、一人一人の個性に合わせた支援ができるように頑張りたいと思います。
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