にこにこ通信 105号 ~20歳を迎えたヒロさん 成人式に出席~
2018年1月8日、成人の日に、宇陀市で成人式が執り行われました。今年の成人式には、昨年の12月に20歳を迎えたヒロさんが出席されることとなり、にこにこのスタッフ2人が付き添って行くことになりました。
当日はあいにくの雨天となりましたが、会場にはすでにたくさんの人が集まっていました。ヒロさんはお母さんと一緒に会場に来ており、車の中でスタッフが来るのを待っていました。見慣れないブレザーを着た姿は、いつもより少し凛々しく見えました。
会場内で2階の保護者席へと向かうお母さんと別れたあと、色鮮やかな振袖や袴姿で談笑している新成人の方々の側を通り、ホールへと向かいました。ホール内は地域ごとに座席が分かれており、ヒロさんはホールの真ん中辺りの席に座り、スタッフはヒロさんの両隣の席に座りました。式が始まるのを待っている間、ヒロさんは慣れない環境にソワソワしている様子で、近くで楽しそうに話す新成人の方々を興味深く眺めていました。
10時になり式典の開始が告げられると、ホール内は徐々に静まりかえりました。祝辞、来賓紹介、誓いの言葉など、スムーズに式が進行していく中、じっと座っている事が苦手なヒロさんは、最初の10分くらいは静かに舞台の方を見ていましたが、次第に辺りをキョロキョロと見回したり、隣にいるスタッフの肩にもたれようとしたり、僅かですが声を上げることもありました。
スタッフがヒロさんに声を掛けたり、手を握ったりしている間に式典は終わり、記念行事の漫才が始まりました。
周りの空気は一気に和やかになり、ホールのあちらこちらから笑い声が聞こえました。ヒロさんも先程までとは違う雰囲気にリラックスした様子で、芸人の方の動きを見て一緒に笑い声を上げていました。
そして、漫才が終了すると、今度は各中学校の先生方からのビデオレターが流されました。先生方が次々にお祝いの言葉を述べられる中、サプライズでヒロさんが通っていた支援学校の先生からも、ヒロさん宛にメッセージがありました。ヒロさんはキョトンとした様子でスクリーンに映る先生を見つめていましたが、メッセージがあることを全く知らされていなかったヒロさんのお母さんは、とても感動されていたようでした。
式が終わったあとは、地域ごとの記念撮影がありました。ヒロさんは一足先に舞台袖に案内され、準備が整うまで椅子に座って待機しました。ヒロさんと同じ地域の新成人の方々が定位置に並んで撮影準備が整うと、ヒロさんはすぐに一番端に並び、どうにか集合写真にも参加することができました。
ホールを出たあとは、会場内に設けられていた写真撮影のスペースで、ヒロさんとヒロさんのお母さんの2人で記念写真を撮りました。写真に写るヒロさんの表情はその日一番の良い笑顔で、こうしてヒロさんの成人式は無事に終了しました。
20歳という人生の節目を迎えたヒロさんが、これからどのような大人になっていくのか、今後も支援を通して色々なお手伝いをしていけたらと思います。
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