にこにこ通信 107号 ~にこにこで過ごす、一人ひとりの穏やかな日常~

 デイサービスセンターにこにこは、月曜から金曜は大人のしょうがいを持った方や、高齢の方が主に利用されています。朝、8時半ころから10時くらいまでの間に到着され、手洗い・うがいの後、体温・血圧・脈拍の健康チェックを行います。
 血圧測定の時は、「きょうは、ちょっと高いなあ」「もう一回測ってみましょうか」や「ゆうべ、あんまり眠れへんかってん」などの会話が、交わされています。
 ひととおり健康チェックが終わると、みんなで今月の歌を歌います。懐かしい童謡の中から、季節に合ったみんなさんよくご存じの歌を選んで毎月「今月の歌」として歌います。みなさん一緒に歌うのですが、それぞれのキーで歌われるので毎回、複雑なハーモニーになっているのもご愛嬌です。
 その後は、朝の体操です。ケアビクスというイスに座ったままで出来る、高齢者向けの簡単な体操です。関節が固くならないように、また転倒予防にと、昔の歌謡曲に合わせて手や足を動かします。      
 体操が終わると、お昼ご飯までの時間を入浴をされたり、レクリエーションに参加されたりとみなさん思い思いの時間を過ごされます。ソファでお隣に座った人と昔話をしたり、オセロゲームをしたり、新聞を読んだり、タブレットでゲームに興じたりされています。職員は、邪魔をしないように、それとなく相槌を打ったり、仲間にはいったりして見守るようにしています。
 お昼ご飯を作っているキッチンは、リビングと続いているので、出汁のいい香りがしてきたり、野菜や肉を炒めている音も聞こえてきて、「きょうは、酢豚やで」「味噌汁は何かな」などの会話もはずみます。季節感を大事にして、野菜を中心とした食事を提供するように心がけています。
 11時半になると、みんなで嚥下体操をします。「パタカラ、パタカラ」と大きな声を出すことで誤嚥防止になるそうです。12時には、利用者も職員も同じテーブルを囲んで、いっしょに食べます。食後の薬が必要な人には、職員が声かけをして服用を促します。
 食後の歯磨きを順番にして、1時になると午後の体操をします。体操をパスして、ベッドで横になりたい人もいます。
 体操が終わると、2時からのカラオケタイムまでちょっと休憩ですが、トシさんとタケさんはコーヒーを入れてくれます。トシさんがミルでコーヒー豆を挽いてくれて、タケさんがハンドドリップで入れてくださいます。
 そして、2時からおやつの時間までカラオケタイムです。カラオケには、自信がある武さんは、コーヒー店のマスターからカラオケ店のマスターに変身です。みなさんが歌う曲の番号をさっと入れてくださいます。ご自身は、得意の演歌を歌って、いつも100点満点です。
 おやつは、いくつかの中からみなさんのお好みのものを選んでもらって、職員もいっしょにいただきます。
 おやつタイムが終わると、「送らせてもらいますね」と声かけをして、ひとりずつ帰られていきます。
 ひとり一人の方が、にこにこで楽しくおだやかに過ごしていただけるように、それぞれの方の思いに寄り添っていきたいと思っています。