にこにこ通信 11号

 元気の出るデイサービスをめざすにこにこでは、できるだけたくさんの利用者さんが参加しやすい、そして心から楽しいレクリエーションを企画しようと日々知恵を絞っています。

 認知症の方のリハビリや予防のために脳の活性化を試みることが大切と言われ、いわゆる「脳のトレーニング」がさかんに開発されています。

 85歳以上の高齢者の4人に1人が認知症患者だとされる現在、さまざまな研究がされ、昔の遊びや仕事等を語る「回想法」、音読や計算等の学習、散歩、ウォーキング、ラジオ体操、筋力トレーニング等いろいろ考えられています。

 これらの活動によって、認知症が治るというわけではありませんが、症状の軽減や安定化につながるといわれています。

 デイサービスの時間の過ごし方のなかで、強制ではなく、いかに楽しくしかもできればリハビリや予防につながるレクリエーションができないかと工夫を凝らしています。

 にこにこでの最近のヒットは、百人一首を使っての坊主めくりです。子どものころ遊んだ経験のある方もない方も、誰でも参加できるゲームです。

 百人一首の絵札を裏向けて重ね、一枚ずつ取っていきます。姫が出たら場札を全部もらえ、坊さんが出たら全部没収という、とても単純なルールですが、なかなか白熱するこのゲーム。『おっちゃんやわ!』『姫さん出た~!!!』『うわぁ~、坊さん出た・・・』大爆笑の連続で、大いに盛り上がります。

 利用者さん一人一人の残存能力が低下しないようにと、計算問題や大人の塗り絵なども提案してみますが、とても楽しそうに速く計算してしまう方がおられたり、「そんなしんどいことするんやったら、もう来まへんわ」と叱られる場面があったりと、試行錯誤の連続です。

 近い将来、もし自分が介護を受ける立場になったとき、行きたいと思えるようなデイサービスをめざす毎日です。